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地獄の民法学習記 ~すごいぞ「ナニワ金融道」!~

ある時期、資格試験の学校に通っていた。
その大半を「民法」が占めていて、
これが本当にクセ者で、ひたすら泣かされた。

日本語とはとても思えない。何を書いてあるのか、わからない!
「もっとわかるようにリライトして!」と
投げ出したくなるほど、判例は、全然読めない。
普段本当に「コトバを扱う仕事」をしているのだろうか、と
学びのコツがつかめず、入り口でつまずいた。
「漫画でわかる民法」を本屋さんで見つけて、
いっそ本当に漫画なら理解できるのでは、と
漫画の「ナニワ金融道」を入手してみた。

余談だが、子供の頃はなぜか世間に
「漫画を読んではいけません」という風潮があふれていた。
「バカになる」「家では漫画禁止!」という
漫画を敵視する教育方針の親が多い中、
両親はそろって漫画好きで
子供が買ってくる新刊を楽しみに読んでいた。
同級生に、この家はどうして漫画が禁止じゃないの、と尋ねられた母は
「本も漫画もテレビも映画も、見てはいけないものはない」
「大切なのは中身よ」と答えていた。

そして読み始めた「ナニワ金融道」。
きれい…とはとても言えない絵柄、コテコテの大阪弁、
怪しい金融業、キンピカのバブル、ヤクザにチンピラ、
だまされる善人、場末の風俗業、転落していく女性…と、
オンパレードな世界観!





面白い、というか「すごい」漫画だ。
15歳以上にしか勧められない世界。
人々が翻弄されていく、えげつなーい事件たち。
善意無過失、要素の錯誤、同時履行の抗弁権、
あんなに馴染めなかった民法の言葉が
だんだん理解できるようになっていた。

民法って、もっと早くに知って
「法律的に」考える習慣ができれば、
無駄なもめ事はずいぶん減るだろう…と思うほど。

こちらは勉強中、同じく重宝した本↓
「ナニワ金融道 カネと非情の法律講座 」

この「ナニワ金融道」、
長く住んでいた、大阪市の北区がよく出てくる。
西天満の裁判所、北区役所、
見覚えのあるマンションなどを見つけるのも楽しかった。
撮影した写真をそのまま絵にしたような、
細かく描き込まれた背景。
看板の中身まで気になって読んでしまって、血の気が引いた。

「誇大広告社」、「ホテル地獄宿」、
「吸血ファイナンス」、「へんこ寿司」、
「ミス赤貝」、「値切海上保険」、「夜鷹荘」、
「水増総合病院」、「ビジネスホテル カラ出張」…

こんな街、怖すぎるぅ~! 

※ 文:真柴マキ
(注:上記のような看板のある場所は、ほとんどが「ミナミ」です。念のため。)